NPSアンケートの作り方
たった一つの「究極の質問」で顧客ロイヤルティを把握
NPS(ネットプロモータースコア)とはアメリカのコンサルティング企業ベイン・アンド・カンパニー社によって開発された顧客ロイヤルティを計測するための指標です。非常にシンプルなたった1問のアンケートで計測ができる指標でありながら、ビジネスの成長性との相関性が高いことが認められており、現在では世界中の多くの企業で用いられています。
NPSアンケートの質問票・質問項目
NPSアンケートにおいて最低限必要な質問は「この製品(やサービス)をどの程度知人や同僚にすすめたいと思いますか」という1問のみで、「究極の質問」などと言われることもあります。この質問に対して、0〜10の11段階で評価をしてもらうことでNPSを計算します。
ただ、スコアだけでは改善ポイントを把握することが難しいため、その評価をつけた理由をテキスト形式で記入をしてもらうのが一般的です。また、デモグラフィックなどなんらかの属性で回答者を分類して傾向を使いみたい場合などは、属性についての質問も忘れずに組み込みましょう。
NPSの計算方法
NPSの計算にあたっては、上記の質問への回答に基づいて、回答者を以下の3のグループに分類します。
0-6点:批判者
7-8点:中立者
9-10点:推奨者
そして、全体における推奨者の割合(%)から批判社の割合(%)を差し引きしたものがNPSのスコアとなります。
例えば100人にアンケートを取って、推奨者が50人、中立者が30人、批判者が20人だったとすると、NPSスコアは 50 - 20 = 30 となります。
NPSアンケート運用のポイント
上記のようにして計算されるNPSですが、業界やサービスの形態などでもスコアの傾向は変わりますので、計測した指標を見て「80だからOK」「20だからダメ」という見方をするのではなく、繰り返し調査を実施して上昇傾向にあるのか下降傾向にあるのか、あるいはセグメントによってNPSに差があるか、そしてその理由は何かといった比較をしていくことに意味があります。
また、計測をして終わりではなくNPS改善のためのアクションをおこしていくためには、経営における重要指標としてNPSを設定し、計測したNPSは社内で広く共有するなど、組織としての仕組みづくりや意識合わせが重要になります。